期間入札(きかんにゅうさつ)
期間入札とは、不動産の競売手続きにおいて用いられる入札方式のひとつで、あらかじめ定められた入札期間内に、購入希望者が裁判所に入札書を提出し、最も高い金額を提示した人が買受人として選ばれる仕組みです。これは一般的に行われている競売手続きの標準的な方式で、多くのケースでこの方法が採用されます。
入札期間は通常5日程度で、裁判所が指定した日時までに、入札書・保証金(通常は買受可能価額の20%)を封筒に入れて提出します。入札書には買いたい価格を記入し、他の入札者と比較して最も高い金額を提示した人が「最高価買受申出人」となります。
入札期間が終了すると、「開札日」に裁判所で全ての入札が開封され、結果が決定されます。ただし、落札が確定するには「売却許可決定」が裁判所から出される必要があります。この決定が確定し、残代金を納めることで、正式に物件の所有権が移転します。
なお、任意売却を希望する場合は、この「期間入札」が始まる前に行動することが重要です。一度でも入札が始まると、任意売却の選択肢は原則として取れなくなるため、早めの相談がカギとなります。