裁判所執行官(さいばんしょしっこうかん)
裁判所執行官とは、裁判所に所属し、法的な強制力をもって判決や命令などを実行する公務員のことです。任意売却や競売の場面では、主に「不動産の差押え」や「現地調査(物件調査)」を行う役割で登場します。
住宅ローンの返済が長期間滞ると、債権者が裁判所に競売を申し立てます。裁判所が競売開始を決定すると、裁判所執行官が不動産の状況を確認するために現地へ出向き、建物の外観や内部の状態、占有者の有無などを調査します。これを「現況調査」と呼びます。調査時には、執行官が債務者宅を訪れ、立ち会いを求められることもあります。
また、裁判所執行官は、調査結果を「不動産明細書」や「現況調査報告書」としてまとめ、これらは競売の資料としてインターネットなどで公開されるため、プライバシーが一部公開されることにもなります。
このように、裁判所執行官が動き出すということは、競売の手続きがかなり進んでいる状態を示します。任意売却を希望する場合は、この段階より前に動き出すことが望ましく、早めの対応が重要です。