開札(かいさつ)
開札とは、不動産の競売において、入札期間中に提出された入札書を裁判所が開封し、入札者の中から最も高い金額を提示した「最高価買受申出人(こうかかばいうけもうしでにん)」を決定する手続きのことです。開札は、入札期間終了後に裁判所で公開のもと行われ、その場で落札候補者が判明します。
この手続きは主に「期間入札」で行われ、入札者は定められた期間内に、入札額を記入した入札書と保証金(通常は買受可能価額の20%)を裁判所に提出します。開札当日は、提出されたすべての入札書が開封され、最も高い金額を記入した入札者が仮の落札者として選ばれます。
ただし、開札によって選ばれた最高価買受申出人がすぐに不動産を取得できるわけではありません。その後、裁判所によって「売却許可決定」が出され、これが確定した上で残代金を納めることで初めて所有権が移転します。
なお、開札日が設定されるということは、競売の手続きが最終段階に入っていることを意味します。任意売却を検討するなら、開札前のタイミングが最後のチャンスとなるため、できるだけ早期の対応が重要です。